バーベキューの下見に

私の甥っ子が大きくなったら、一緒にバーベキューをしようと思っている。
気の早い叔母は、早速今年バーベキューの下見に行ってきた。
といってもどこか遠いレジャースポットへなんか、たかが下見の為に行くわけがない。

我が家から歩いて一時間くらいの大きな公園へ、である。
それでも徒歩1時間というのは結構な労力を割いている。
だから決して手を抜いているわけではないのだ。
まあそれはそれとして、とにかくバーベキュー場の下見に行ってきたのである。
私の住んでいる地域の人間にはとても有名な大公園で、あまりに広いので、子供連れには大層いい時間つぶしになるところだ。
前々からそこにバーベキュー場があるというのを聞き知っていたので、これは是非一度行かねば、とずっと思っていた。
それでちょうど甥っ子も大きくなってきたことだし、来年当たりにみんなで行けるかね、ということになったのだ。
私も長年住んでいながら、その公園に一度も足を運んだことがなかったので、これはいい機会だということで勇んで行った。
着いてみると、それはもう聞きしに優る大公園。
池もあり、学習館もあり、子供の城もあり、ということでとてもいい感じのスポットだった。
さて噂のバーベキュー場はどこだ、ということで探してみると、それは公園の遠く外れにあった。
それもすごい傾斜のところに、竈がいくつかおいてある。
なんとなくすみに追いやられたような場所だ。
広大な公園のくせに、景観もちっともよくない。
これは果たして、と思って観ていたが、そこでバーベキューをやっている人々はみな一様に楽しそうだった。
どこぞの会社の人たちがみんなで和気藹々と肉を焼いている。
ああ、場所は関係ないのか。
そう改めて思わされた下見であった。

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