出産に対する世代意識の差
現代のお産に対する考え方は、昔に比べて様々な面で変化を見せています。
出産を迎える前に、夫婦でマタニティスクールに参加することが当たり前になってきました。
マタニティスクールでは、妊婦生活で気をつけることや、旦那さんが錘のついた特殊なエプロンをかけて、妊婦の体の不自由さを体験したり、実際の赤ちゃんの重さ同様に作られた人形を使って沐浴を練習したりもします。
マタニティスクールは産院が実施したり、行政や、ベビー用品を取り扱うようなお店でも開かれたりしています。
またお産の不安を取り除いたり、安産になるための呼吸法を学ぶようなマタニティヨガなどもあります。
妊娠生活や、出産を楽しく過ごせるように、専門誌も昔に比べて充実し、男性が積極的にお産や育児jに関わっていく時代へなりました。
しかし、世代意識の差があるようで、男性が出産や育児に関わる事の意味すら理解ができない人もなかにはいるようです。
立会い出産を希望する夫婦で、実際に上司に話を持ち出すと「君は仕事とどちらが大事なのか?そんなことで営業の成績が良くなるのか?」とうい質問を投げかけられたそうです。
その方の奥様は助産師で、数々の命の現場をみてこられた方です。
「お産とは、赤ちゃんが産まれて当然のことではない。」とういことをよく知っているご主人だったのです。
お産前に奥様から送られた手紙が「私にもしかしての事が起きたら、赤ちゃんを宜しくお願いします。」という内容だったそうです。
その後のご主人の行動はもうお分かりですね。
奥様が赤ちゃんを無事に出産してからは、その会社を辞められたそうです。
お産の現場や話は、テレビや新聞などではあまり取り扱われることが少ないため、日常生活で理解を深めることができない状況があります。
独身の女性でさえ、体験してみないと知らない世界だったりもします。
少子化が進む昨今、子供を増やす努力は、社会全体で進めていかなければならない問題です。
子育て支援制度が進んだヨーロッパの国、スウェーデン、フランス、イギリスは少子化を脱却しており、女性が働きやすい環境が整った国は少子化を脱却する傾向が現れています。
2015年10月より税収の使い先を社会保障4経費に拡大し。
年金、医療、介護、ここに「子育て」が入ってくる形になります。
小さな一歩をやっと踏み出せたと言えるでしょう。