食文化の変化がもたらす子供への影響
家族で外食をする機会などほとんどなかった時代をすごしてきましたが、今では外食系産業が数多く進出してきたことで、安価で気軽に外食できるようになりました。
共働き世帯の増加も加わって、ファミリー向けや、お子様ランチの充実など、子連れで外食もしやすくなりました。
私の住んでいる地域にはファーストフード店など全く無かったので、中学生になるまでマクドナルドを利用したことがありませんでした。
そのおいしさとは病み付きになるようなものでした。
最近は24時間営業する外食系産業が増え、家庭での食卓の変化がみられるようになってきました。
小学校の給食で、食べ残しをする傾向にある子供達は、家庭で食べたこと無いものを残す傾向にあると聞きます。
例えば、「きりぼし大根」などはごく一般的な家庭料理。
さらに、都心部で生活している子供ほど食べ残しが多いということでした。
現代人は忙しく、「食」に関して意識を疎かにしていると、子供たちの心にも影響が及ぶようです。
コンビニの弁当やファーストフードばかりを口にしている子供達は、集中力が続かず、きれやすいとういデータが発表されました。
「食育」とは「味覚」を育て「人間性」形成するものなのです。
育ち盛りの子供たちには、手作りのものを食べさせてあげるのが一番いいのです。
また、子供の頃から各部屋を与えられた家庭では「個食」も目立ちます。
それぞれが好きなテレビ番組をみながら食事をし、思い思いに過ごしている。
一見ストレスがなさそうに見えがちですが、家族間のせっかくのコミュニケーションの場を奪ってしまいます。
好きなテレビ番組なんてそう簡単にみれるものではありませんでした。
仕方なく、「水戸黄門」を親と一緒に見ていると、興味が無くても昔の時代の言葉遣いや服装、勧善懲悪のおもしろさなんかに気がついたりするものです。
自分の思い通りの環境にはならない。
それが社会であり、自分がうまく合わせていかなければならないという術も、家庭環境から自然に身についていくものです。
物がありふれた時代に育つ子供たちの心の成長をいかに、健全に伸ばして行くのかが、この時代の私たちに課せられた責任でもあると思います。