花火大会
私の住む地域では、10月の初めに、全国的にも有名な花火大会が開催されます。
自宅からもその花火が見えたり、テレビでも放送されたりしていたので、今まで実際に花火大会へ出向くことはありませんでした。
しかし去年の花火大会は、知人から招待席を譲っていただけたこともあり、初めて花火大会へ行ってきました。
花火大会は、車で20分程度、電車で1駅の所で開催されます。
毎年全国各地から見物客が訪れ、電車はすし詰め状態という事を聞いていたので、車で近くまで行こうという事になりました。
早く行かないと駐車場がいっぱいになってしまうので、早めに家を出ました。
夕方6時半より打ち上げ開始でしたが、3時半ぐらいには会場に着いて、待機していました。
その日はあいにくの悪天候で、いくらか雨が降っていましたが、決行するとのことだったので、傘を差しながら待ちました。
出店も沢山出ており、花火が始まるまで待ちきれず、たこ焼きやじゃがバター、大判焼きなどお腹いっぱい食べました。
ようやく打ち上げ開始時刻になり、開会の合図の花火が打ち上げられました。
しかし音はするものの、花火の姿は見えません。
空が曇っていて、雲で花火が隠れてしまったのです。
これには私の周りにいた見物客も、あぁ~あというような溜息を漏らしていました。
その後も何発も花火が打ち上げられたのですが、数発しか綺麗に見られることが出来ませんでした。
人生初の花火大会は、苦い思い出となってしまいましたが、会場の熱気や、出店の多さなど、良い所も沢山ありました。
来年こそはとリベンジを考えています。
次回は良い天気で、花火師さんたちの努力が報われることを祈っています。
迷子になった弟と花火大会の思い出
弟が花火大会で迷子になり花火も見れずさらにお土産までも弟に譲ることになった私の記憶
幼いころ、父と母と弟と私の4人で近所の花火大会に行きました。
それは結構全国でも有名な花火大会で多くの人が遠くからわざわざ見に来るような規模でした。
私は花火大会で花火を楽しみにするよりも、露店が楽しみで仕方がありませんでした。
それでも、花火大会に行く前に父から貰ったお小遣いの500円しか使えないことを分かっていたので、大事にその500円をどのお店で使うか悩みに悩んでいました。
そういう私とは異なり、弟は何でもすぐに欲しいものを買ってしまうタイプでした。
母が何度も本当にそれでよいのか、もう今日のお祭りで使えるお小遣いはなくなってしまうんだよと言っていたのですが、大丈夫と一点張りの弟。
心配になりながらも母はそのおもちゃを弟に買わせてあげました。
しばらく弟はそのおもちゃを誇らしげに私や父に見せたりしながら歩いていました。
そしてやっと私の狙っていた飴細工の露店を見つけた瞬間、弟がこれが欲しいと言い始めたのです。
父も母もダメだと言い、もうすぐ花火も始まるから私が買ったら移動しようと言いました。
そして私は綺麗な白鳥の形をした飴細工を買い歩き始めた瞬間、父が弟の姿が見えないと騒ぎ始めました。
私もびっくりして周囲を見渡しましたが、本当に弟の姿はありません。
それもそのはず、弟はなんと飴細工欲しさに自分の貯金箱にあるお金を持ちに自宅へ戻りに走ったのです。
母も父も顔面蒼白で探し始めました。
私は頭上にどーんとなる花火の音を聞きながら、母に手をつながれて弟を探していた時です。
私の同級生が私の姿を見て、弟が一人で家の前に入って行った姿を見たよと教えてくれたのです。
花火そっちのけで3人走って自宅に戻ると、小銭をビニール袋にいっぱい詰めた弟がちょうど玄関から出てきました。
花火よりも大きな父の怒った声、そして花火よりも楽しみにしていた白鳥の飴細工を弟に譲ってあげたこと、今でもその日の事は鮮明に覚えています。