最近の回転寿司
久しぶりに回転寿司を食べに行った。
日本人は本当に回転寿司が好きだ。
もともと寿司を愛する国民性であるが、何故だか人気は「回転」寿司なのである。
確かに、安いし早いし、それなりに美味しい。
となると自然ファミリー向けに特化するようになる。
今は家族で来て過ごしやすいようにと、回転寿司という概念そのものが変革されてきているように感じる。
それを久しぶりに自分でお店に足を運んで驚いたのである。
私は、回転寿司で店員さんないし職人さんに、「○○下さい」と直接言えないびびりである。
声が通らない、というのもある。
食べられるネタが少ない、というのもある。
それでいつもあらかじめ回っているものから食べるしかないのだが、どうしたって握りたてのものとは感じが違うのである。
結局完全な満足を得られないで店を出るのが常だったので、段々回転寿司に足を運ばなくなった。
ところが今回は、本当に久しぶりにたまたまとある一軒の回転寿司屋(チェーンの)に赴いてみた。
まず驚いたのは、従来の回転寿司と店内の構造が全く違っていたこと。
今までは、握ってくれる職人さんとその調理場を真ん中に、ぐるりと囲むようにベルトが流れ、さらに取り囲むように客席カウンターという形だったが、今はベルトがくねくねと曲がりながら店の中を張り巡らされ、その脇にテーブル席をいくつも連ねるようなスタイルである。
職人は、ベルトのはじめがある店の奥にいて見えない。
そして客は思い思いに、タッチパネルで欲しい商品を注文する。
ベルトの上のものを好きにとってもいいし、注文した商品は別のベルトで客席まで直接運ばれてくる。
これは本当に今までの回転寿司とは全く違う。
私は、もう何年もこの類の店に来ていなかったので、全くの浦島状態だった。
しかし、ここまでファミリー層に、というかその中のおそらくは子供向けに、ややテーマパーク感を強めた作りにしているというのは潔い。
何となく、寿司を食べたという思いが最後までしなかったが、これはこれでニーズにあっていると思ったのだった。